AmazonでCSVを使って商品を一括登録する方法|手順・JANコードなし対応・エラー対処まで解説


西川 正太可(Nishikawa Masataka)
トゥルーコンサルティング株式会社
取締役・中小機構販路開拓支援アドバイザー
特定カテゴリでNo.1企業 20社以上創出月商1,000万から月商3億円までEC経営戦略・マーケティング支援を実施
Amazonへの出品商品が増えてくると、1点ずつの手動登録では作業が追いつかなくなります。
そんなときに活用したいのが、CSV(在庫ファイル)による一括登録です。数十〜数百商品をまとめて処理できるため、出品作業の効率が大きく変わります。
この記事では、CSV一括登録の基本3ステップの手順に加え、JANコードなし商品の対応方法、価格・在庫・商品情報の一括変更、エラー発生時の対処法まで、実務で必要になる知識をひと通り解説します。
初めてCSV登録に取り組む方でも手順に沿って進められる構成にしているので、ぜひ参考にしてみてください。
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AmazonのCSV商品登録とは|一括登録でできること
AmazonでのCSV商品登録とは、Amazonが提供する在庫ファイル(スプレッドシート形式のテンプレート)に複数商品の情報をまとめて入力し、一度のアップロードで複数商品を同時に登録・更新する方法です。商品点数が増えたEC事業者にとって、出品作業の効率化につながる有効な手段といえるでしょう。
なお、Amazon公式ではカテゴリー別在庫ファイル、出品ファイル(L/Iファイル)、価格と数量変更ファイルなど、用途に応じた複数のテンプレートが用意されています。本記事ではこれらを便宜上まとめて「在庫ファイル(CSVテンプレート)」と呼びますが、実務でテンプレートを選ぶ際は、目的に合った種類を選択する点を押さえておきましょう。
ここでは、CSV商品登録の基礎を以下の2点から整理していきます。
- 手動登録(1点ずつ登録)との違い
- CSV一括登録でできることの範囲
それぞれ順に見ていきましょう。
手動登録(1点ずつ登録)との違い
Amazonの商品登録には、セラーセントラルから1商品ずつ登録する方法と、CSVで一括登録する方法の2通りがあります。商品点数が多い事業者にとって、CSV一括登録は出品作業の大幅な効率化につながる選択肢です。
1点ずつの登録は、Amazonセラーセントラルの「カタログ」→「商品登録」から、商品名・価格・在庫数などを1商品ごとに画面上で入力する方式です。一方のCSV一括登録は、Amazonが提供する在庫ファイルに複数商品の情報をまとめて入力し、一度に登録する方式です。
両者の違いを比較すると、次のように整理できます。
| 項目 | 手動登録(1点ずつ) | CSV一括登録 |
|---|---|---|
| 入力方法 | 画面で1商品ずつ入力 | テンプレートにまとめて入力 |
| 処理単位 | 1商品ずつ | 数十〜数百商品を一度に |
| 利用条件 | 大口・小口いずれも可 | 大口出品プランのみ |
| 向いている場面 | 商品数が少ないとき | 商品数が多いとき |
1点ずつの登録は商品数が少ないうちは問題ありません。しかし商品数が増えると、登録と確認の工数が商品数に比例して膨らんでいきます。一方、CSV一括登録であれば数十〜数百商品を一度に処理できるため、商品点数の拡大フェーズでは作業効率が大きく変わってきます。
CSV一括登録でできることの範囲
CSV一括登録でできる主な作業は、新規商品登録から既存商品の一括変更まで4つの領域にわたります。複数のテンプレートを使い分けることで、商品登録に関わる幅広い業務を効率化できるのが特徴です。
具体的には、以下の4つの作業に対応しています。
- 新規商品の登録(カテゴリー別在庫ファイルテンプレートを使用)
- 既存商品の価格・在庫数の一括変更(価格と数量変更ファイルを使用)
- 既存商品の商品情報(タイトル・説明文・画像URLなど)の一括変更(カテゴリー別在庫ファイルでSKUを指定)
- バリエーション商品(親子関係)の登録(在庫ファイル内の親子関係項目を使用)
CSVで商品登録できる出品者の条件
CSV一括登録は大口出品プランの契約者限定機能で、加えてExcelやGoogleスプレッドシートを扱える環境が前提です。機能を使う前に、自社アカウントが条件を満たしているかを確認しておきましょう。
確認するポイントは次の2点です。
- 大口出品プランに契約している
- ExcelまたはGoogleスプレッドシートを扱える環境がある
それぞれ詳しく見ていきます。
大口出品プランに契約している
CSV(在庫ファイル)による一括商品登録は、Amazonの大口出品プラン(プロフェッショナル出品)の契約者のみが利用できる機能です。小口出品プランでは利用できないため、CSV登録を活用したい場合は大口出品プランへの加入が欠かせません。
大口出品プランでは、CSV一括登録のほかにも、新規商品ページの作成、各種レポート機能、API連携など、出品者向けの主要機能を利用できます。月額登録料は4,900円(税抜)で、商品の販売有無にかかわらず毎月発生する仕組みです。
大口出品と小口出品の主な違いを整理すると、以下の通りです。
| 項目 | 大口出品プラン | 小口出品プラン |
|---|---|---|
| 月額登録料 | 4,900円(税抜) | なし |
| 基本成約料 | なし | 商品1点ごとに発生 |
| CSV一括登録 | 利用可能 | 利用不可 |
| 新規商品ページ作成 | 利用可能 | 利用不可 |
| 各種レポート機能 | 利用可能 | 制限あり |
現在小口出品プランを利用中で、かつ商品点数を増やしていく予定がある場合は、セラーセントラルの「出品用アカウント情報」→「サービスの管理」から大口出品プランへ切り替え可能です。
なお、料金や機能の詳細は変更される場合があるため、契約前にAmazonの公式ヘルプで最新情報を確認することをおすすめします。
ExcelまたはGoogleスプレッドシートを扱える環境がある
Amazonの在庫ファイルテンプレートはExcel形式(.xlsまたは.xlsx)で提供されるため、ExcelまたはGoogleスプレッドシートを扱える環境が必須です。テンプレートへの入力はもちろん、アップロード用のファイル保存まで表計算ソフト上で完結させる必要があるためです。
アップロード時のファイル形式については、テンプレートはExcelで編集したうえで、アップロード時はテキスト(タブ区切り)形式(.txt)に変換してアップロードする方法が公式に推奨されています。
環境によってはExcel形式のままアップロードが動作する場合もありますが、文字化けや形式エラーを避けるため、タブ区切り形式での保存・アップロードを基本と考えるのが安全です。
とくに商品数が多くファイルサイズが大きい場合や、複雑な加工を行う場合は、タブ区切り形式の方がアップロードの成功率が安定する傾向があります。
AmazonでCSVを使って商品を一括登録する手順【3ステップ】
ここからは、Amazonで実際にCSV(在庫ファイル)を使って商品を一括登録する手順を解説します。
基本的な流れはテンプレートのダウンロード、情報の入力、アップロードの3ステップで完結するため、初めての方でも手順に沿って進めれば対応可能です。
具体的な手順は以下の3ステップです。
- STEP1. 在庫ファイルテンプレートをダウンロードする
- STEP2. 在庫ファイルテンプレートに商品情報を入力する
- STEP3. 入力した在庫ファイルをアップロードする
あわせて、同じテンプレート内で完結するバリエーション商品(親子商品)の登録方法も取り上げます。
STEP1. 在庫ファイルテンプレートをダウンロードする
最初のステップは、登録したい商品カテゴリーに対応した在庫ファイルテンプレートのダウンロードです。カテゴリーごとに必須項目や入力形式が異なるため、テンプレートの選択が出発点です。
具体的な操作手順は以下の通りです。
- セラーセントラルにログインし、上部メニューの「カタログ」→「アップロードによる一括商品登録」を選択する
- 「在庫ファイルテンプレートをダウンロード」の項目で、登録したい商品カテゴリーを選ぶ
- カテゴリー別在庫ファイルテンプレート(日本語)を選択し、テンプレートの種類(詳細版が推奨)を指定して「テンプレート作成」をクリックする
- Excelファイルがダウンロードされる
ダウンロードしたテンプレートには「データ定義」「推奨値」「テンプレート」「例(Example)」などのシートが含まれています。実際に商品情報を入力するのは「テンプレート」シートです。複数カテゴリーの商品をまとめて登録したい場合は、登録対象のカテゴリーを複数選択してテンプレートを作成してください。
なお、セラーセントラルの画面デザインは不定期に更新されるため、メニューの表記や配置が本記事と異なる場合があります。見つからないときはセラーセントラル内で「アップロード」と検索しましょう。
STEP2. 在庫ファイルテンプレートに商品情報を入力する
次のステップは、ダウンロードしたテンプレートへの商品情報の入力です。「テンプレート」シートの4行目以降から各商品の情報を入力していく流れで、1〜3行目はヘッダー情報のため編集しません。
入力時のポイントは、A列の「商品タイプ」をプルダウンから選択することです。プルダウンで該当するタイプを選ぶと、必須となるセル(列)が赤色にハイライトされる仕組みです。 まずは赤いセルをすべて埋めるという意識で進めると、入力漏れを防げます。
必須項目は商品タイプによって異なりますが、主な入力項目は以下の通りです。
| 項目名(英語表記) | 内容 |
|---|---|
| 出品者SKU(item_sku) | 自社で管理する任意の商品管理番号(半角英数字・ハイフン推奨) |
| ブランド名(brand_name) | 商品のブランド名 |
| 商品名(item_name) | 商品ページに表示される商品名 |
| 商品コード(external_product_id) | JANコード等の13桁の識別コード |
| 商品コードのタイプ(external_product_id_type) | UPC、EAN、JAN、ISBN等から選択 |
| 商品の販売価格(standard_price) | 販売価格 |
| 在庫数(quantity) | 出品する在庫数 |
| メイン画像URL(main_image_url) | https形式で公開されている画像URL |
各項目の詳細仕様はテンプレート内の「データ定義」シートに記載されているため、入力内容に迷ったときはそちらを参照してください。なお、画像URLはAmazonの画像ガイドラインに準拠したものを用意する必要があります(白背景のメイン画像など)。
入力が完了したら、前述のとおりタブ区切りテキスト形式で保存します。カテゴリーによって必須項目は異なるため、テンプレート内の赤セル表示に沿って入力内容を確定させていきます。
STEP3. 入力した在庫ファイルをアップロードする
最後のステップは、入力済み在庫ファイルのアップロードです。セラーセントラル上でファイルを指定してアップロードすると、Amazon側で処理が開始されます。
操作手順は以下の通りです。
- セラーセントラルの「カタログ」→「アップロードによる一括商品登録」→「スプレッドシートをアップロード」タブに進む
- 「ファイルを閲覧する」をクリックして、STEP2で保存した在庫ファイルを選択する
- 「Eメール通知」欄にメールアドレスを入力する(アップロード完了時にメール通知を受け取れる)
- 「ファイルのアップロード」ボタンをクリックする
ファイル形式は前述のとおりタブ区切りテキスト形式が基本です。アップロード後の処理状況については、同じページの「スプレッドシートのアップロードステータス」タブで確認可能です。
なお、アップロード直後に商品ページへ即時反映されるわけではありません。反映までの時間や確認方法はこのあとの「ステータス確認」パートで詳しく解説します。
バリエーション商品(親子商品)をCSVで登録する方法
色違いやサイズ違いなどのバリエーション商品も、在庫ファイル内の親子関係項目を使ってCSVで登録できます。親商品(Parent)、子商品(Child)、バリエーションテーマの3要素を設定することで、同一商品ページ内で複数のバリエーションを展開できる仕組みです。
まず、親商品と子商品の役割を整理します。親商品も SKU を持つ必要があります。親商品の行では、出品者SKU(item_sku)に親SKUを入力し、「親子関係の指定(parent_child)」欄に「Parent」を指定します。親商品自体は商品ページの枠組みとして機能する販売不可の商品です。
一方、子商品の行では、出品者SKU(item_sku)に子SKU、「親子関係の指定」欄に「Child」、「親商品のSKU(parent_sku)」欄に親SKUを入力します。加えて、子商品の「親子関係のタイプ(relationship_type)」欄には「Variation」と記入します。親SKUを空欄にすると、バリエーションが正しく紐づかない場合があるため注意してください。
バリエーションテーマ(Size、Color、SizeColorなど)は、どの軸でバリエーションを展開するかを指定する項目です。カテゴリーによって選択肢が異なるため、テンプレートのプルダウンから該当するテーマを選択してください。
既存商品にバリエーションを追加・組み替えする場合は、「アップデート・削除(update_delete)」欄に「PartialUpdate」を指定してください。UpdateとPartialUpdateの違いはこの記事の後半で詳しく解説します。
なお、バリエーション登録はCSV以外にも、セラーセントラルの「バリエーション作成ツール」を使って画面上で行う方法も用意されています。ただし、親子関係の仕様やテーマの選択肢は在庫ファイルの仕様変更にあわせて更新されることがあるため、最新のテンプレートを都度ダウンロードして使用するのが安全です。
JANコードがない商品をCSVで登録する方法
オリジナル商品やOEM商品、ハンドメイド商品などJANコード(GTIN)を持たない商品でも、Amazonに「製品コード免除(GTIN免除)」を申請することでCSV登録が可能になります。免除申請とCSV登録の流れを正しく押さえれば、JANコードなし商品の出品もスムーズに進められます。
ここで取り上げるのは以下の2点です。
- 製品コード免除(GTIN免除)を事前に申請する
- 免除申請後にCSVで登録する際のポイント
順番に確認していきましょう。
製品コード免除(GTIN免除)を事前に申請する
JANコードを持たない商品をAmazonに登録するには、事前に製品コード免除(GTIN免除)の申請が必要です。免除申請を行わずにJANコードを空欄のまま登録しようとすると、商品コード関連のエラーが発生し、登録できません。
申請はセラーセントラルの専用ページから行います。具体的な手順は以下の通りです。
- 申請ページ(https://sellercentral.amazon.co.jp/gtinx )にアクセスする
- 申請対象のカテゴリーを選択する
- ブランド名を入力する
- 「利用資格の確認」をクリックする
- 免除対象であれば「申請を続ける」をクリックする
- 「証明書を提出」ページで商品名と商品画像をアップロードする
- 「申請を送信」をクリックする
申請時にアップロードする商品画像は、商品本体とパッケージをあらゆる面から撮影した2〜9枚を用意する必要があります。商品の表面・裏面・側面・パッケージの全面など、商品の全体像が分かる構成で撮影しましょう。
申請後、通常48時間以内にAmazonから承認または却下のメールが届きます。承認されると、そのブランド名と該当カテゴリーの組み合わせで、JANコードなしでの商品登録が可能です。
なお、免除申請が承認されたあとも長期間そのブランド名で商品登録を行わない場合、免除権限が自動で削除される可能性があると案内されています。具体的な維持期間は公式ヘルプ上で明示されていないため、免除を取得したらできるだけ早めに商品登録を進めるか、定期的に登録を更新することをおすすめします。
免除申請後にCSVで登録する際のポイント
製品コード免除の承認を受けたあとは、通常のJANコード付き商品と入力項目が一部異なる点を押さえてCSV登録を進めましょう。とくに商品コード関連の欄とブランド名欄の扱いがポイントです。
通常登録と免除申請後の登録で異なる入力項目を整理すると、以下の通りです。
| 入力項目 | 通常登録(JANコードあり) | 免除申請後の登録 |
|---|---|---|
| 商品コード(external_product_id) | JANコードを入力 | 空欄のまま |
| 商品コードのタイプ(external_product_id_type) | JAN、UPC等を選択 | 空欄のまま |
| ブランド名(brand_name) | 商品のブランド名を入力 | 免除申請で承認されたブランド名を正確に入力 |
| 出品者SKU(item_sku) | 自社管理の任意の番号 | 自社管理の任意の番号 |
| その他必須項目 | 通常通り入力 | 通常通り入力 |
商品名・販売価格・在庫数・画像URLなど、その他の必須項目は通常の在庫ファイルと同じ要領で入力します。
ここでもっとも注意したいのが、ブランド名の表記ゆれです。アップロード後にエラーが発生する場合、承認されたブランド名とファイル内のブランド名表記が完全一致していないことが典型的な原因として挙げられます。スペースの有無、大文字と小文字の違い、半角と全角の違いなど、わずかな表記ゆれでもエラー対象となるため、申請時のブランド名をコピー&ペーストで貼り付けるなどして、一字一句一致させましょう。エラーが出た際は、まずブランド名表記の照合から確認するのがおすすめです。
既存商品の価格・在庫・商品情報をCSVで一括変更する方法
CSV一括登録は新規商品の登録だけでなく、すでに登録済みの商品の価格・在庫数・商品情報を一括で変更する場面でも活用できます。商品点数が増えるほどメンテナンス工数も増加するため、一括変更の手段を押さえておくことで運用負荷を軽減できます。
ここで紹介するのは以下の3つの一括変更方法です。
- 価格を一括変更する方法
- 在庫数を一括変更する方法
- 商品情報(タイトル・説明文など)を一括変更する方法
それぞれ使うテンプレートが異なるため、用途に合わせて使い分けましょう。
価格を一括変更する方法
既存商品の販売価格を複数まとめて変更する場合は、「価格と数量変更ファイル」を使った一括更新が効率的です。新規登録用のカテゴリー別在庫ファイルとは別に、価格・在庫の変更専用に最適化された公式テンプレートが用意されています。
具体的な手順は次の通りです。
- セラーセントラルの「カタログ」→「アップロードによる一括商品登録」→「在庫ファイルテンプレートをダウンロード」で「価格と数量変更ファイル」を選択し、ダウンロードする
- ファイルの「テンプレート」シートに、SKU(sku)、販売価格(price)、ポイント、ポイントパーセントなどの必要項目を入力する
- 入力済みファイルを「アップロードによる一括商品登録」からアップロードする
- 対応するSKUがすでにAmazonに登録されていれば、指定した価格に更新される
入力に必要なSKU情報は、セラーセントラルの「在庫」→「出品レポート」からダウンロードできる出品レポートに記載されています。価格変更前にあらかじめ出品レポートで現在のSKU一覧を確認しておくと、入力ミスを防ぎやすくなります。
ただし、いくつか注意点があります。価格の予約変更(将来の特定時刻に一括で価格を切り替える機能)は、このファイルでは対応していません。期間限定セールなどで予約変更を行いたい場合は、別途セラーセントラルの該当機能を利用してください。また、ポイント設定やセール価格は別の項目で設定する仕様のため、価格と数量変更ファイル単体ではすべての価格関連設定を完結できない点も押さえておきましょう。
在庫数を一括変更する方法
在庫数の一括変更も「価格と数量変更ファイル」で対応可能で、価格変更と同じテンプレートを使い回せます。価格を変更せず在庫数のみ更新したい場合は、SKU欄と数量欄を入力し、価格欄は空欄のままアップロードすれば在庫数だけが反映される仕組みです。
ただし、在庫の管理方法は出荷形態によって異なります。FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用している商品の在庫は、Amazon倉庫の入出荷データに基づいて自動管理される仕組みです。そのため、価格と数量変更ファイルで在庫数を更新できるのは、自己発送(出品者が自社で発送する商品)の在庫に限られます。
FBA商品と自己発送商品の在庫管理の違いを整理すると、以下の通りです。
| 出荷形態 | 在庫管理の方法 | 価格と数量変更ファイルでの在庫更新 |
|---|---|---|
| 自己発送 | 出品者が手動で在庫数を管理 | 対応 |
| FBA | Amazon倉庫の入出荷データで自動管理 | 非対応 |
FBA在庫を増減させたい場合は、セラーセントラルのFBA納品プランから新たに納品手続きを行うか、返送・所有権の放棄手続きで在庫を減らすなど、FBA専用の管理画面で操作することになります。CSV一括変更の対象範囲を誤解しないよう、自己発送とFBAで在庫管理の仕組みが異なることを押さえておきましょう。
商品情報(タイトル・説明文など)を一括変更する方法
商品タイトル・商品説明・箇条書き・画像URLなど、商品ページの詳細情報を一括変更する場合はカテゴリー別在庫ファイルを使用します。このとき重要になるのが「アップデート・削除(update_delete)」欄の指定です。
操作手順は以下の通りです。
- セラーセントラルの「在庫」→「出品レポート」で出品レポートをダウンロードし、修正対象のSKUとASINを把握する
- 該当カテゴリーの在庫ファイルテンプレートをダウンロードする
- 「テンプレート」シートにSKU(item_sku)を入力し、更新したい項目のみ値を入力する
- 「アップデート・削除(update_delete)」欄に「PartialUpdate」を指定する
- ファイルを保存してアップロードする
ここで強調しておきたいのが、「Update」と「PartialUpdate」の違いです。両者は名前が似ていますが挙動が大きく異なるため、用途を取り違えると既存の商品情報が意図せず消失する恐れがあります。
| 指定値 | 挙動 | 適した場面 |
|---|---|---|
| Update | 全項目を上書きし、空欄項目はそのまま空欄で反映 | 全項目を新しい内容で書き換えたいとき |
| PartialUpdate | 入力した項目のみ更新し、空欄項目は既存情報が保持される | 一部の項目だけ部分的に変更したいとき |
商品情報の一括変更で使う場面のほとんどは、PartialUpdateを指定する部分更新です。「タイトルだけ変えたい」「箇条書きだけ修正したい」といったケースで、Updateを誤って指定すると、入力していない説明文や画像URLなどがすべて空欄に上書きされてしまう恐れがあります。アップロード前に設定欄の指定を必ずダブルチェックしましょう。
なお、UpdateとPartialUpdateの厳密な挙動はテンプレートの種類やマーケットプレイスによって細部が異なる場合があります。実運用に組み込む前に、対象テンプレートの公式ヘルプで挙動の記載を確認しておくとより安全です。
なお、画像URLを更新する場合は、URLが公開されているhttps形式である必要があります。インターネットからアクセス不可のURLや、http形式のURLを指定するとエラーの原因となるため注意してください。

アップロード後のステータスを確認する方法
在庫ファイルをアップロードしたあとは、必ずステータスの確認とエラーの有無のチェックを行いましょう。アップロードが完了しただけでは登録が成功したとは限らず、ファイル内の一部商品でエラーが発生しているケースもあります。確認を怠ると、商品が一部しか登録されていない状態で気づかないまま運用してしまう恐れがあるため要注意です。
ステータス確認は次の2段階で行います。
- スプレッドシートのアップロードステータスを確認する
- 処理レポートをダウンロードしてエラー内容を確認する
それぞれの確認手順を見ていきましょう。
スプレッドシートのアップロードステータスを確認する
アップロード直後の処理状況は、「スプレッドシートのアップロードステータス」タブで確認します。「アップロードによる一括商品登録」ページの上部にあるタブをクリックすると、過去にアップロードしたファイルの処理状況が一覧で表示されます。
主なステータス表示と意味は以下の通りです。
| ステータス表示 | 意味 |
|---|---|
| 処理中 | Amazonがファイルを処理している状態 |
| 完了(正常に処理されました) | 全商品のデータが正常に登録・更新された状態 |
| エラー(一部の記録が不備のある商品として保存されました) | 一部の商品にエラーがある状態 |
| エラー(処理できませんでした) | ファイル全体がフォーマット不備などで処理できなかった状態 |
アップロード直後はステータスが「処理中」のまま表示されることが多いため、すぐに結果を確認するのではなく、数分〜数十分待ってから再度ページを開くのがおすすめです。商品数の多いファイルほど処理時間が長くなります。
なお、ステータスが「完了」と表示されていても、商品ページへの反映までには時間差が生じることがあります。多くの場合は数分〜数時間で反映されますが、状況によっては24時間程度かかることもあるため、ステータス確認後すぐに商品ページで反映が確認できなくても、しばらく時間を置いてから再確認しましょう。
処理レポートをダウンロードしてエラー内容を確認する
エラー表示が出た場合は、ステータス欄から「処理レポートのダウンロード」をクリックして詳細を確認します。処理レポートにはエラーの具体的な内容と該当行が記載されており、修正作業の出発点になる重要な情報源です。
処理レポートはExcelファイルで提供され、次の2つのシートが含まれています。
| シート名 | 内容 |
|---|---|
| フィード処理結果 | エラーの総数、エラーの種類(エラーコードとメッセージ)、エラー行番号などエラーの全体像 |
| テンプレート | エラーが発生した具体的な行(商品)と、アップロード時に送信した項目の内容 |
修正作業を進めるときは、まず「フィード処理結果」シートでエラーの全体像を把握し、次に「テンプレート」シートで個別商品の入力内容を確認するのが基本の流れです。エラーコードと商品の組み合わせで原因が見えてきたら、元の在庫ファイルの該当行を修正して再アップロードします。
なお、処理レポートはアップロード直後に生成されるわけではありません。ステータスが「処理中」の段階では処理レポートも準備中のため、ダウンロードリンクが表示されるまで数分待ってから操作しましょう。
CSV登録でエラーが出たときの原因と対処法
CSV一括登録ではエラーが発生する場面が少なくありません。商品コードの形式不一致、必須項目の未入力、ブランド名の表記ゆれなど、エラーの原因はさまざまです。発生パターンを理解し、修正手順を体系的に押さえておくことで、エラーが出ても落ち着いて対応できます。
ここではエラー対処に関する以下の4点を順に取り上げていきます。
- CSV登録でよくあるエラーパターンと原因
- 在庫ファイル(CSV)で一括修正する
- セラーセントラルから1点ずつ修正する
- 修正してもエラーが解消されない場合はテクニカルサポートへ問い合わせる
それでは順に見ていきましょう。
CSV登録でよくあるエラーパターンと原因
エラー対応の第一歩は、処理レポートのフィード処理結果シートに記載されたエラーコードを確認することです。エラーコードからおおよその原因が特定できれば、修正方針を素早く立てられます。実務でよく発生する典型的なエラーパターンを整理しておきましょう。
代表的なエラーパターンと原因・対処を一覧にすると、以下の通りです。
| エラーパターン | 主な原因 | 対処 |
|---|---|---|
| ①必須項目の未入力 | 商品タイプに応じて必須となる項目(赤セル)が空欄 | テンプレートの赤セルをすべて埋める |
| ②商品コード(JAN等)の形式不一致 | 桁数が合わない、チェックデジット誤り、コードとタイプの不一致 | JANは13桁または8桁、UPCは12桁、EANは13桁などタイプごとの正しい桁数を確認 |
| ③製品コード免除の未申請・ブランド名不一致 | 免除未申請のまま登録、または承認ブランド名と表記不一致 | 製品コード免除を事前申請し、承認されたブランド名を正確に記載 |
| ④半角と全角の混在、不要な空白 | 数値項目に全角数字、項目値の前後に空白 | 数値は半角に統一、項目値の前後の空白をトリムする |
| ⑤画像URLへのアクセス不可 | URLが非公開、http形式、認証が必要、URLに日本語が含まれる | 公開サーバー上のhttps形式のURLを使用する |
| ⑥バリエーションの親子関係の矛盾 | parent_childとrelationship_typeが不一致、親SKUが行ごとに不一致 | 親子関係の指定・タイプ・SKUをテンプレート内で統一する |
| ⑦商品タイプの選択ミス | 商品の実態に合わない商品タイプを選択、存在しない商品タイプ名を入力 | プルダウンから正しい商品タイプを選択する |
これらのエラーは独立して発生する場合もあれば、1つの行に複数のエラーが同時に含まれる場合もあります。処理レポートのフィード処理結果シートでは、行番号ごとに発生しているエラーが列挙される仕組みです。1行に複数エラーがある場合は、すべてのエラーを修正してから再アップロードする必要があります。
なお、商品コード関連のエラー(②③)はとくに発生頻度が高い領域です。JANコードの桁数やチェックデジットの誤りは、入力時には気づきにくく処理レポートで初めて発覚することも珍しくありません。エラーが出た際は、最初に商品コード周辺の入力内容を確認するのが効率的です。
詳細なエラーコードと原因・対処の一覧は、Amazon公式ヘルプの「在庫ファイルのアップロードエラーのトラブルシューティング」ページにも整理されています。本記事の表に該当しない個別のエラーコードに直面した際は、公式ヘルプを併せて参照してください。
在庫ファイル(CSV)で一括修正する
エラー件数が多い場合は、在庫ファイル(CSV)を修正して再アップロードする方法が効率的です。1点ずつ画面上で修正するよりも、ファイル上でまとめて修正して一度に再アップロードする方が、作業時間を大幅に短縮できます。
具体的な修正手順は以下の通りです。
- 処理レポートをダウンロードし、「テンプレート」シートでエラー行を特定する
- 元の在庫ファイルを開き、エラー行の該当項目を修正する
- 修正したファイルを保存する(公式推奨はタブ区切りテキスト形式)
- セラーセントラルの「アップロードによる一括商品登録」から再アップロードする
- 「スプレッドシートのアップロードステータス」でエラーが解消されたか確認する
再アップロードのときに注意したいのが、「アップデート・削除(update_delete)」欄の指定です。
修正対象以外の正常登録分の情報を維持したい場合は、必要に応じて「PartialUpdate」を指定し、入力していない項目で既存情報が上書きされないようにしてください。とくに既存商品の情報修正を行う場面では、PartialUpdateの指定が安全策として有効に働きます。
セラーセントラルから1点ずつ修正する
エラー件数が少ない場合や、ファイル編集よりも画面操作の方がやりやすい場合は、セラーセントラルの画面から1商品ずつ修正する方法もあります。エラー箇所が視覚的に分かりやすく表示されるため、ファイル操作に不慣れな方でも対応しやすい修正方法です。
操作手順は以下の通りです。
- セラーセントラルの「カタログ」→「アップロードによる一括商品登録」→「スプレッドシートのアップロードステータス」タブを開く
- エラーのあるファイル行の「アクション」欄に表示される「不備のある出品を完成させる」をクリックする
- 不備のある商品一覧が表示されるので、各商品の「不備のある出品の編集」をクリックする
- 不備箇所には「!」マークが表示されるため、そのマークを目印に項目を修正する
- 修正完了後、「保存」をクリックして登録を完了する
「!」マークは修正が必要な箇所を視覚的に示してくれるため、何を直せばよいかが直感的に把握できます。エラー件数が数件程度であれば、この方法で対応が手軽です。
ただし、商品数が増えるほど画面操作の繰り返しに時間がかかるため、修正対象が10件、20件と多くなる場合は、在庫ファイルでの一括修正に切り替える方が効率的です。エラー件数を見て、ファイル一括修正と画面個別修正のどちらが向いているかを判断しましょう。
修正してもエラーが解消されない場合はテクニカルサポートへ問い合わせる
在庫ファイルを修正しても繰り返しエラーが解消されない場合は、Amazonのテクニカルサポートへの問い合わせが次の選択肢になります。仕様の特殊なケースや、システム側の問題が原因のケースなど、出品者側の対応では解決できないエラーも存在するためです。
問い合わせ手順は次の通りです。
- セラーセントラル右上の「ヘルプ」→「サポートを受ける」→「出品者のお問い合わせ」に進む
- 問い合わせ内容を選択する(「出品、商品、在庫に関するお問い合わせ」→「在庫のアップロードと一括編集」など)
- 問い合わせフォームに詳細を記入する
- エラーが発生した在庫ファイル、処理レポート、エラーメッセージのスクリーンショットなどを添付する
問い合わせの際にスムーズな対応を受けたい場合は、事前に必要な情報を整理しておきましょう。以下の情報をそろえておくと、サポート担当者の確認作業が短縮され、回答までの時間が短くなる傾向があります。
- エラーが発生したSKUまたはASIN
- 表示されたエラーメッセージの原文
- これまでに試した対処内容
なお、テクニカルサポートにはメールフォームのほかに電話窓口も用意されています。文章でのやり取りでは伝わりにくい場面や、対話で確認しながら進めたい場面では、電話窓口の利用も検討するとよいでしょう。
まとめ
CSV一括登録は、テンプレートのダウンロード・入力・アップロードの3ステップが基本です。JANコードなし商品の免除申請、用途別テンプレートの使い分け、処理レポートを起点としたエラー対処まで押さえておけば、商品点数が増えても安定した出品運用ができます。
CSV一括登録で出品作業を効率化し、広告運用や商品ページ改善など売上拡大に直結する業務にリソースを集中させていきましょう。
Amazon運用全体の改善についてプロの視点を取り入れたいとお考えでしたら、トゥルーコンサルティングの無料相談をぜひご活用ください。
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