アメリカAmazon FBAとは?手数料・納品方法・日本との違いを解説

西川 正太可(Nishikawa Masataka)
トゥルーコンサルティング株式会社
取締役・中小機構販路開拓支援アドバイザー
特定カテゴリでNo.1企業 20社以上創出月商1,000万から月商3億円までEC経営戦略・マーケティング支援を実施
日本のFBAは使い慣れていても、アメリカのAmazonへの出品となると、納品方法や手数料の勝手が分からず戸惑うかもしれません。
実は、アメリカのFBAも基本となる仕組みは日本と変わらず、商品の保管から発送、返品対応までAmazonが代行してくれます。日本との大きな違いは、輸入者・通関・売上税の手配が加わることと、手数料が米ドル建てになることです。
この記事では、アメリカAmazonのFBAの仕組みや日本との違いをはじめ、手数料の金額やアカウント開設、納品の流れまでを解説します。注意点や自己発送との使い分けも紹介していますので、アメリカでの販売を検討する材料にしてみてください。
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アメリカAmazonのFBAの仕組みと日本との違い
アメリカのFBAも仕組みそのものは日本と同じで、Amazonが物流にかかわる作業を一貫して代行します。違いが出てくるのは、日本からアメリカへ商品を輸出する際の手配です。
- 米国倉庫に納品すると保管から返品対応までAmazonが代行する
- 輸入者・通関・売上税の手配が出品者側に加わる
米国倉庫に納品すると保管から返品対応までAmazonが代行する
アメリカのFBAを利用した場合、商品の受領から保管、注文が入った際の梱包や出荷、さらには購入者からの問い合わせや返品対応まで、Amazonがすべて代行します。
また、FBAを利用している商品はPrimeの無料2日配送の対象になるため、購入率の押し上げも期待できます。
輸入者・通関・売上税の手配が出品者側に加わる
日本のFBAは国内にある20か所以上の倉庫へ国内輸送で納品しますが、アメリカのFBAは日本から輸出して現地の倉庫へ納品します。そのため、輸出者や輸入者は出品者、またはその委託先が担うことになります。
| 項目 | 日本のFBA(Amazon.co.jp) | アメリカのFBA(Amazon.com) |
|---|---|---|
| 納品先 | 国内の倉庫 | 米国内の倉庫 |
| 手数料の通貨 | 円 | 米ドル |
| 輸入者・通関 | 不要(国内輸送) | 出品者または委託先が輸入者になり通関する |
| 関税 | なし | 前払いが必要(未払いの貨物は差出人へ返送) |
| 売上の受け取り | 円 | 米ドル、または換算して円で受け取り(手数料2.0%) |
| 売上税 | 消費税 | 州ごとの売上税(多くの州でAmazonが徴収) |
アメリカAmazon FBAでかかる3つの手数料
アメリカのFBAで販売するときにかかるのは、出品手数料・FBA配送代行手数料・在庫保管手数料の3つです。いずれも米ドル建てで請求されます(金額は2026年9月時点)。
- 出品手数料:月額プランと販売価格に応じた販売手数料
- FBA配送代行手数料:サイズと重量で決まる1点ごとの料金
- 在庫保管手数料:立方フィート単位の月額で10〜12月は高くなる
出品手数料:月額プランと販売価格に応じた販売手数料
出品プランは2つあり、プロフェッショナルプランは月額39.99ドル、小口プランは販売1点ごとに0.99ドルです。
ここに販売手数料が加わります。多くのカテゴリーで販売価格の15%(最低額0.30ドル)ですが、パソコン・周辺機器とエレクトロニクスは8%になります。
FBA配送代行手数料:サイズと重量で決まる1点ごとの料金
商品の発送にかかるFBA配送代行手数料は、商品1点ごとにサイズ区分と発送重量をもとに決まります。標準サイズ(大型)以上の商品は、実際の重量と容積重量を比べて重い方で計算します。
| サイズ区分 | 発送重量 | 手数料(価格10〜50ドルの商品、2026年1月15日〜) |
|---|---|---|
| 標準サイズ(小型) | 2オンス(約57g)以下 | 3.32ドル |
| 標準サイズ(大型) | 4オンス(約113g)以下 | 3.73ドル |
| 標準サイズ(大型) | 12オンス超〜16オンス(約454g) | 4.60ドル |
| 大型のかさばる商品 | 0〜50ポンド(約22.7kg) | 9.35ドル+1ポンド超過後1ポンドごとに0.38ドル |
この手数料には上乗せされる時期があります。2026年4月17日からは燃料・物流の追加料金として3.5%が加わり、2026年10月15日〜2027年1月14日は繁忙期料金が適用されます。
在庫保管手数料:立方フィート単位の月額で10〜12月は高くなる
商品を倉庫に置いておくための在庫保管手数料は、1〜9月は標準サイズが0.78ドル、大型サイズが0.56ドル(1立方フィートあたり)です。これが10〜12月になると標準サイズで2.40ドル、大型サイズで1.40ドルまで上がります。
在庫の持ち方によっても追加の手数料がかかります。例えば、181日以上の長期在庫追加手数料や、在庫日数が28日未満の低在庫レベル手数料です。納品先を分けない場合の納品分散サービス手数料や、商品を廃棄する際の手数料(標準サイズ0〜0.5ポンドで1点0.84ドル)もあります。
アメリカAmazonの出品アカウント開設と売上金の受け取り方
アメリカのAmazonで販売するには、日本のAmazon.co.jpのアカウントとは別に、グローバルセリングから米国の出品用アカウントを作ります。始める手順は、販売する地域と商品を決める、出品用アカウントを作成する、商品を登録して出品する、出荷・配送する、ビジネスを管理するという5つの段階です。
アカウント開設には、Amazonで使っていないメールアドレス、クレジットカード、電話番号、売上入金先の銀行口座、運営責任者の顔写真付き身分証明書をそろえます。さらに、法人の存在を証明する書類、住所確認書類、法人と運営責任者の関係を示す書類、銀行口座の証明書類も用意します。
北米・ブラジル統一アカウントを作ると、米国・カナダ・メキシコ・ブラジルの4か国を1つのアカウントで管理できます。出品情報は国ごとに個別に登録するため、使わない国は全在庫の管理画面から「出品を終了」を選べばいつでも止められます。
売上金は、Amazon海外口座送金サービスを使えば日本の銀行口座に円で受け取れます。このとき、手数料として定額の2.0%がかかります。
アメリカAmazonのFBA倉庫へ日本から納品する流れ
日本からアメリカのFBA倉庫へ納品する流れは、納品プランと商品ラベルの用意、通関書類の準備、輸送手段の手配、関税の前払いと輸入者の指定を経て、米国倉庫へ納品という順に進みます。輸送や通関は出品者側で手配します。
- STEP1:納品プランを作り商品ラベルを貼る
- STEP2:インボイスとパッキングリストを用意する
- STEP3:宅配便・航空便・海上便を量と急ぎ度で選ぶ
- STEP4:関税を前払いし輸入者を決めてから送る
- 納品代行サービスにラベル貼付から倉庫への発送まで任せる
STEP1:納品プランを作り商品ラベルを貼る
セラーセントラルで納品プランを作り、納品先の倉庫と数量を確定させてから、商品ごとにバーコードラベルを貼ります。
1個の商品が50ポンドを超える場合は、輸送箱の天面と側面に重量超過のラベルが必要です。パレットで納品するときは、40×48インチの四方差し木製パレットを使用します。
STEP2:インボイスとパッキングリストを用意する
通関に使う書類は、インボイスとパッキングリストが基本です。これらを輸送業者の運送状と一緒に通関業者へ渡します。
商品によってはさらに書類が加わります。食品はFDAへの事前通知、無線機能のある電子機器はFCCの機器認証が必要です。詳しい条件は後の章で説明します。
STEP3:宅配便・航空便・海上便を量と急ぎ度で選ぶ
荷物が少量なら国際宅配便を、量が多ければフォワーダーを経由した航空便や海上便を利用します。日本からの輸送はAmazonの物流プログラムの対象外となるため、出品者自身でフォワーダーや通関業者を手配します。
どの方法を選ぶかは、急ぎ度と1点あたりの送料の釣り合いを見て判断します。到着までの日数や費用は、輸送業者の見積もりで確認しましょう。
STEP4:関税を前払いし輸入者を決めてから送る
Amazonは輸入者にはならないため、輸出者や輸入者は出品者またはその委託先が務め、両国の法令に従う責任も出品者側が持ちます。
関税が未払いの貨物は倉庫で受け取られず、差出人へ返送されます。通関業者やフォワーダーに関税の前払いを任せておくと、この取りこぼしを防げます。
納品代行サービスにラベル貼付から倉庫への発送まで任せる
納品代行サービスを使えば、日本または米国の倉庫での検品・ラベル貼付・再梱包から、米国のAmazon倉庫への発送までを任せられます。なかには、輸入者の名義や通関の代行まで引き受ける事業者もあります。
選ぶときは、輸入者の名義を引き受けるか、通関と関税の前払いを含むか、料金の単位が1点・1箱・重量のどれかを確かめると、見積もりを比べやすくなります。
アメリカAmazon FBAのデメリットと注意点
アメリカのFBAで気をつけたいのは、手数料と国際送料の積み重ね・商品ごとの米国規制・売上税の登録義務・在庫が米国に固定されることの4つです。
- 手数料と国際送料が積み重なり利益率が下がる
- 食品や無線機能のある電子機器は米国の登録・認証が要る
- 売上税はAmazonが徴収しても在庫のある州で登録義務が残る
- 米国の在庫は日本のFBAと共有できない
手数料と国際送料が積み重なり利益率が下がる
Amazonへ払う手数料に加え、国際送料や関税、換算手数料が乗るため、日本のFBAより商品1点あたりの費用が増えます。利益を見るときは、販売手数料・配送代行手数料・保管手数料に、日本からの国際送料と関税、円で受け取るときの換算手数料(2.0%)を足して考えます。
試算にはAmazon公式の料金シミュレーターが使えます。ログインなしで開け、出荷方法ごとの費用を比較できます。
軽くて単価の高い商品ほど費用の比率は下がり、重くて安い商品ほど配送代行手数料と国際送料の比率が上がります。この見立てで、アメリカに送る商品を選びます。
食品や無線機能のある電子機器は米国の登録・認証が要る
食品を米国へ輸入する前にはFDAへの事前通知が求められ、無線機能のある電子機器はFCCの機器認証がないと輸入できません。
出品前に商品カテゴリの規制を確認し、要件を満たせない商品はFBA納品の対象から外しておくと、通関で止まる事態を避けられます。
売上税はAmazonが徴収しても在庫のある州で登録義務が残る
マーケットプレイスファシリテーター法のある州向けの注文では、Amazonが売上税を計算・徴収・納付します。
ただし、州内に在庫があると、その州で事業を行っているとみなされ、税務当局への登録が必要になる州があります。カリフォルニア州のように第三者が運営する倉庫の在庫も対象になる州があるため、税務の専門家に確認してみてください。
米国の在庫は日本のFBAと共有できない
Amazon.comのFBA在庫は、Amazon.co.jpの注文には使えません。米国FBA在庫で配送できる範囲は、カナダ・メキシコ・ブラジルまでです。
売れ残った場合は、廃棄か返送を依頼することになり、廃棄手数料は標準サイズ(0〜0.5ポンド)で1点0.84ドルです。米国倉庫の在庫を他国の購入者に販売するFBA Exportという手もあります。
関連記事:【出品者向け】Amazon FBA海外発送(FBA Export)とは?メリット・設定方法・注意点を解説
アメリカAmazonでFBAと自己発送を使い分ける基準
アメリカAmazonでは、Prime対象にしたい売れ筋の商品はFBA、回転の遅い商品や大型で保管手数料が重い商品は自己発送という分け方ができます。
| 項目 | FBA | 自己発送 |
|---|---|---|
| 配送・返品対応 | Amazonが代行 | 出品者が日本または米国の倉庫から手配 |
| Prime | 対象 | 対象外 |
| 手数料 | 配送代行手数料+保管手数料 | 発生しない(送料は自己負担) |
| 向く商品 | 売れ筋・標準サイズ | 回転が遅い・大型・注文ごとに対応したい商品 |
最初は両方を併用し、売れ行きを見ながらFBAに寄せる商品を増やす進め方もあります。通関や納品、発送の使い分けが決まった後は、商品ページを整え、広告を出し、売上を分析して売上をつくる段階に移ります。
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まとめ:アメリカAmazonのFBAは手数料と納品の流れを押さえれば日本から始められる
アメリカAmazonのFBAも、基本的な仕組みは日本と同じです。違うのは、輸入者・通関・売上税の手配が加わることと、3つの手数料が米ドル建てになることでした。
納品も、納品プランの作成から書類の用意、輸送の手配、関税の前払いという順に進めれば、日本から始められます。出店後の売上づくりまで見据えて相談したい場合は、トゥルーコンサルティングへお問い合わせください。
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参考文献
- Amazonセラーセントラル「2026年FBA配送代行手数料の改定(米国)」
- Amazonセラーセントラル「Amazon出品サービスの手数料」
- Amazon「Amazon FBA: Fulfillment services for your ecommerce business」
- Amazon「How to sell to the US from another country」
- Amazon「Amazonグローバルセリングを利用して海外で販売する方法」
- Amazon「Marketplace Tax Collection」
- U.S. Food and Drug Administration「Prior Notice of Imported Foods」
- Federal Communications Commission「Equipment Authorization – Importation」
- California Department of Tax and Fee Administration「Online Marketplaces and Fulfillment Centers」


